ムルソーで現在最も注目を集める若手生産者は誰か。その問いかけに対し、ブルゴーニュの事情通の間で真っ先に名が挙がるのがピエール・ボワッソンです。
世界的にも大きな関心が寄せられる一方、生産量が少ないため数年先まで新規取引の可能性は皆無とされる入手困難な造り手なのです。
兄のピエール、妹のアンヌに畑を生前贈与しており、「アンヌ・ボワッソン」の名義も並行して使用されますが、実質一つのドメーヌです。
ムルソーの国道近くにある2区画からくる樹齢50年のアリゴテ。
非常にフレッシュで生き生きとしており、リンゴりゃグレープフルーツなどのピュアな果実味とミネラルがしっかりと感じられる。10年以上の熟成のポテンシャルを持つ驚くべきアリゴテ。
フランス ブルゴーニュ
ブドウ品種 アリゴテ100%
熟成 バリック20ヶ月(新樽20%)
アルコール度数 12.5%
白 辛口
このドメーヌで特徴的なのは、ワインを3つのラベルでリリースしていることだ。ピエール・ボワッソン本人の名義の他、父親名義のボワッソン・ヴァド、妹名義のアンヌ・ボワッソンがある。これは地価の高騰が著しい昨今のブルゴーニュにおいて、高額な相続税のために畑を手放すことがないように、との先代の配慮から、少しずつ畑を生前贈与しているためである。